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馬場 祐治
no journal, ,
高エネルギー加速器研究機構放射光科学研究施設(KEK-PF)の軟X線ビームラインを用いて、当研究グループがこれまで行ってきた有機・生体分子薄膜の研究について概説する。主な内容は、(1)共鳴オージェ電子分光法によるDNAなど生体分子薄膜の電子物性評価,(2)光電子顕微鏡と軟X線を組合せた顕微X線吸収分光法による有機・生体分子薄膜のナノ構造解析、である。また、有機・生体分子薄膜専用の高輝度真空紫外・軟X線ビームラインの必要性と、それによる新たな研究展開の可能性についても触れる。
本田 充紀; 馬場 祐治; 平尾 法恵*; 成田 あゆみ; 関口 哲弘
no journal, ,
有機分子などを用いた生体分子薄膜を利用した新たなデバイスを考えるとき、表面に分子が吸着した場合の基礎的物性は、界面の結合状態に非常に大きく左右されるため、界面の情報を知ることは必要不可欠である。今回、金とイオウ界面に注目し、SHとS化合物の金表面上での界面状態の違いを詳しく検討するために、金表面上にL-システイン及びチオフェン単分子層の異なる2種類の界面状態を作成して軟X線吸収分光法(NEXAFS)及びX線光電子分光法(XPS)による比較検討を行った。その結果、L-システインのNEXAFS結果においてS-K edgeが9eV大きくなり、またXPS測定結果ではS 1sが8eV高結合エネルギー側に化学シフトした位置に現れる、特異な界面の結合状態を確認した。一方、チオフェンでは同様の現象は起こらなかった。この特異なS-Au界面では、一般的なSulfideとは異なり、S[+]Au[-]に電子供与が行われることを明らかにし、またこれは、SH基のみに起こるS-Auの特徴的な結合状態であることがわかった。
平尾 法恵*; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 本田 充紀; Deng, J.
no journal, ,
軟X線領域の放射光を用いた光電子顕微鏡により、固体表面のナノメートルオーダーの化学結合状態マッピング測定を試みた。試料には、SiとSiOが交互に並んだマイクロパターンを用いた。Si K-吸収端領域の放射光照射により得られた画像の各点における輝度の放射光エネルギー依存性を測定したところ、それぞれの点において、SiO及びSiのX線吸収スペクトルと類似した曲線が得られた。SiとSiOの界面の輝度変化から求めた空間分解能は852ナノメートルであった。このことから内殻吸収端の化学シフトを利用したナノメートルオーダーの化学結合状態マッピングが可能であることがわかった。また、同法により試料加熱に伴うSiOの横方向の拡散をリアルタイムで観測した。その結果、加熱中のSiとSiOの界面にはSi, Siなど中間の原子価状態は認められず、酸素の拡散によりシリコンはSiOから一気にSiに変化することが明らかとなった。